桃井はるこ どばと 歌詞

歌：桃井はるこ

作詞：桃井はるこ

作曲：桃井はるこ

「ビデオやさんがなくなったあと
今度はなにになるのかな」
小さな望み ふくらむ予想
おしゃべり気だるい喫茶店

バスロータリー タイルの色も
走る電車も変わったね
だけど急な雨 迎えを待ってる
子供の顏は変わらない

公衆電話で 電話したのは
いつが最後だか 忘れたよ
となりのボックスで泣いていたあの女は
今頃 しあわせにしてるかな

どばと どばと どばと
すぐ近くにいるのに
つかまえるふりをしたらその時
はやあしで逃げてゆく
どばと どばと どばと
名前すらないおまえ
その背中を見ていると思うよ
わたしは、この街を離れない

背が届かない 自動販売機
どうしても自分で 買いたくて
抱えてくれた 大きな腕と
100円玉の あたたかさ

必ず別れが 来ると知らずに
思うがままに過ごしてた
「失ってから 初めて気づく」のは
よくあることだけど かなしいね

どばと どばと どばと
それでも前を向こう
この人ごみで 迷わず会えた
君の名前を呼べた
どばと どばと どばと
無邪気にのどを鳴らし
時に地べたから 時に狭い空から
うろつくわたしを見ている

どばと どばと どばと
すぐ近くにいるのに
つかまえるふりをしたらその時
はやあしで逃げてゆく
どばと どばと どばと
名前すらないおまえ
その背中を見ていると思うよ
わたしは、この街を離れない