歌:吉田拓郎
作詞:松本隆
作曲:吉田拓郎
霧けむる瓦斯灯の火が
君の瞳の涙を照らすものすべて灰色の街
ぬぎ捨てた靴だけ紅いよ 「死にましょう」
ため息まじりの冗談に
「死ねないよ」 年月だけがあとずさる
舞姫舞姫 都会の夜を今 駆け巡る
恋という名の舞踏会
舞姫 君は手足が 舞姫 そう折れるまで
踊りつづけるつもりだね
鞄へと夢をつめこみ 君は来た
このみぞれ街 三日後に東京湾から
吹く風に髪も凍えた 「愛しましょう」
心を絞って叫んでも
「愛せないよ」 顔をそむける人ばかり
舞姫舞姫はじめて君を見た
居酒屋で涙相手に踊ってたね
舞姫 不幸は女を 舞姫 美しくする
男をそこにくぎづける
透き通る硝子の肌を抱きしめて
あたためたかった でもそれが優しさなのか
愛なのかわからぬままに「死にましょう」
女の瞳の切っ尖に
「死ねないよ」 淋しさだけが押し黙る
舞姫舞姫君の寝床にレモンを置いて
今夜遠くに旅立つよ
※舞姫 人は死ぬまで 舞姫 運命という
糸にひかれて踊るのさ※
(※くり返し)
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