歌:岡千秋島津悦子
作詞:松井由利夫
作曲:岡千秋
月も片割れ 玄海灘の
潮の辛さが 瞼に 瞼に沁みる
口が裂けても 言うてはならぬ
小倉木綿の 腹掛けの
奥にたたんで 縫いこんだ
…身のほど知らずの この慕情
(セリフ)わしゃ 夢はすかん…。
目がさめると、楽しかこと、嬉かこと、
みんな、のうなるけん、寂しか…。
そやけん、ごりょうさんには、
夢の中でしか逢えんと… そいでよか、よかと。
人情(なさけ)くすぐり 肩すりよせる
そんな浮世を 逆さに 逆さに生きる
あばれ者でも 松五郎さんの
握る俥(くるま)の 梶棒(かじぼう)に
ほろりこぼれた ひと雫
…わかっております 痛いほど
(セリフ)松五郎さん 今年もまた祇園祭がきましたね。
長い間のあなたのまごごろ、
よーくわかっておりますよ。
わたしも…わたしも女ですもの…。
度胸千両 男の酒も
愚痴が肴(さかな)じゃ 酔うにも 酔うにも酔えぬ
破れ畳の 一間にだって
祇園祭りの 夏は来る
無法松なら 勇み駒
…命をいろどる 夢太鼓
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