歌:片霧烈火
作詞:片霧烈火
作曲:佐藤純一
ふらり、ふわりと揺蕩(たゆた)う慕情(おもい)は
とんと知らぬ間に溶け消えて
蹴り上げた石 涯(はて)へと流れて此処は何処
否応(いやおう)在りやせぬ不条理道中
ならば、嗤いながら往きましょう
閃く緋(あか)に、さあ、唄えや--
定められた路を行くほど
素直、まして愚直でもなく
例え袂分(たもとわ)かつとしても
志(こころ)を貫いて
相容(あい)れぬなら そういっそのこと
迷い憂う我が身、心を
冥途への手土産にしてしまおうか
飾らるだけの木偶刀(でくがたな)など
全て、全て燃やしてしまえ
己(おの)が運命(さだめ)は何時だってこの手で掴み寄せる
否応(いやおう)在りやせぬ不条理道中
ならば、嗤いながら往きましょう
閃く緋(あか)に、さあ、唄えや--
流離(さすら)う鬼、独り
希望の鳴り響く方へ
ぽつり歩く夕暮れ小径(こみち)
伸びる影に潜んだ闇は
例え刃を立ててみても
憑いて離れぬまま
相容れぬなればこそ、尚更
熱く止め処無くこの胸を
灼き尽くす焔起(ほむらた)ち
未(いま)だ止まず
いざや踊れよ淡き泡沫 夢の如き下天の庭よ
何時か朽ち逝く運命(さだめ)ならば
只管(ひたすら)に燃やせ
熱く飛沫(しぶ)いた標(しるべ)の先に
待ちて受けるは絶望でも
閃く緋(あか)よ、さあ、照らせや--
「独り歩き走りいつか倒れたとて」
「この世の何処にも遺(のこ)る証左(もの)などなく」
「それで構わない」--と
叫ぶだけの愚かな自分を、嗚呼、どうか--
ふらり、ふわりと揺蕩(たゆた)う生命(いのち)は
とんと知らぬ間に流されて
されど誰かが掴んで寄せた
黄泉の奈落も地獄の淵も
ひらり越えて微笑み、ひとつ
悔いも怨(うら)みも全て、全て仕舞いとしましょうや
否応(いやおう)在りやせぬ不条理道中
故に、嗤いながら往きましょう
閃く緋(あか)に、さあ、唄えや--
流離(さすら)う我ら、共に
希望の鳴り響く明日(あす)へ
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